※【2019/12/5】人気で価格が高騰しているメスティン。現在は2,000円台です。
詳しくはamazon.co.jpをご覧ください。
メスティンは、trangia(トランギア)というスウェーデンの会社が作っている飯盒です。基本的には炊飯で利用しますが、クッカー(コッヘル)としても多くのキャンパーに愛されています。
サイズは2つ。750mlと1350ml容量が販売されています。
このメスティン。
ベテランキャンパーさんの所有率が非常に高く、「そんなにいいの?」とずっと気になっていました。
私はすでにクッカーを2つ所有していて、1つは「ユニフレーム山クッカー角型3」という四角クッカーです。さすがに角型クッカー2つもいらないかな?と思いましたが好奇心が勝ってメスティンを購入することにしました。
2カ月間、メスティンでいろんな料理を作ってみた結果
メスティンを買ってからの2カ月間、いろいろな料理を作ってみました。そして思ったことは、
「メスティンを買わない理由がない。」
どうして?どうして、今までメスティンを買わなかったのか。。
もしメスティンを持っていたら、あのキャンプも、このキャンプも、もっと楽しくなったんじゃないか・・。そんな後悔すら押し寄せてくるほど。
メスティンのどこがそんなに良いかというと、大きく2点。
①本当に料理の幅が広がる
②コメがめちゃくちゃうまくなる
「ユニフレーム山クッカー角型3」も本当に使い勝手の良いクッカーですが、料理の幅の広がり方はメスティンの方が上かも?
参考)ユニフレーム山クッカー角型3のレビュー記事
ということで、ここからはメスティンの魅力2つを順番に紹介していきます。
メスティンを買ってよかった理由①本当に料理の幅が広がる
以下は、メスティンを使ってできる代表的なレシピの一覧です。
見てください、このレパートリー。逆にできない料理ってピザ・丸鶏くらい?という幅の広さです。
- 蒸し料理(中華まん、シュウマイ、じゃがバター、蒸し野菜)
- 燻製
- グラタン
- 鍋料理
- パスタ
- ラーメン
- そば
- うどん
- 炊き込みご飯
中でも、蒸し料理・燻製・グラタンができるのはクッカーの中でおそらくメスティンだけ!


これらの調理をキャンプで行うには通常ダッチオーブンや燻製機を使用することになります。
ダッチオーブンもすばらしいキャンプギア。しかし、重たいんですよね。鉄素材のダッチオーブンはどんなに軽くても3kg以上あります。
それがメスティンなら、スモールサイズ160g、ラージサイズ270g。持ち運びやすさ満点です。
では次のパラグラフでは、上述した各キャンプ料理の調理方法を簡単に紹介していきます。
詳しい調理方法は後で見るから大丈夫!という方はメスティンを買って良かった理由②にお進みください。
メスティンで作れる料理レパートリー9つ!
蒸し料理(中華まん、シュウマイ、じゃがバター、蒸し野菜)
メスティンで蒸し料理を行う方法は「長バットアミ」 をメスティンの底に入れることで簡単にできます。


この「長バット網」。amazonで売っている本間冬治工業会社の商品。おそらくtrangiaとは関係ない会社だと思いますが、18型は750mlにピッタリ、22型はラージサイズにピッタリ。メスティンを持っている人、ほとんどが同時購入する商品です。
メスティンの底に長バット網をいれ、お水を入れ、火にかければホカホカの「肉まん」が完成。肉まんが作れるキャンプ調理器具はおそらくメスティンだけです。


同じような手順で「シュウマイ」も。


「じゃがバター」なんかも。


蒸し料理はとても簡単、シンプルにできます。ソロキャンプや前菜のおつまみを作るのに重宝するので、蒸し料理を作れるようになるだけでも、メスティンを買う理由になるくらいです。
燻製調理
メスティンで燻製調理を行うのも「長バットアミ」を使えば簡単。
メスティンにアルミホイルを敷いて、その上に燻製チップを入れ、長バットアミを置きます。


メスティンに蓋をして火にかければ、20分程度でクリームチーズの燻製が完成。ラージサイズメスティンだとkiriのチーズが6個作れるサイズ。6Pチーズは8個おけるサイズです。


グラタン
冬に食べたくなるキャンプ料理、「グラタン」。
グラタンはメスティンとピコグリルを使って調理できます。


こちらがピコグリル。ソロキャンパーに大人気の超軽量焚火台です。
ピコグリルの上下に炭火を設置すると、オーブンのように全体から熱が入るようになります。


ピコグリルとメスティンを使ったグラタンの作り方は後日詳しくアップします。
鍋料理
こちらは牡蠣のラー油豆乳鍋。
メスティンのラージサイズは1350mlも入るので、一人用鍋に丁度良いサイズです。


パスタ
メスティンはおそらくパスタが一番ゆでやすいクッカーだと個人的に思っています。
なぜなら、半分に折ったパスタが丁度入るサイズだから。(写真は750ml用メスティンです)普通の丸形クッカーだと半分に折ってもパスタが漬かり切らないんですよね。


こちらがメスティンを使って作ったミートソース。1人前がピッタリ入る容量です。


詳しい作り方はこちらの記事で紹介しています。パスタをキャンプでよく作る人にメスティンはおススメです。
ラーメン
メスティンは四角型のクッカーなので、四角いインスタントラーメンも入れやすい。ラーメンクッカーで調理するのも良いですが、メスティンでも作れます。


そば
メスティンは乾麺のおそばも丁度よく入るサイズです。この細長い長方形が本当に便利。奇跡のクッカーです。こちらはカレー南蛮そば。


米(炊き込みご飯)
そして、最後はお米です。
メスティンはもともとの用途が飯盒なので、米をおいしく炊くことができます。こちらは、「栗と焼き鳥缶の炊き込みご飯」。


では、ここからはメスティンの2つ目の魅力。「米がめちゃめちゃウマくなる」を紹介していきます。
メスティンを買ってよかった理由②コメがめちゃくちゃうまくなる


「コメの味がちがう」
はじめてメスティンで米を炊いたときに思ったことです。「アルミ鍋で米を炊くと炊飯器よりおいしい。」と何かの記事で読んだことがあったんですが、まさかここまでとは。。
ただ、米のおいしさを写真で伝えるのは至難の業。そこで、いつも使っているクッカーとメスティンで炊いたお米を比較してみました。
左がクッカー、右がメスティンです。


左のクッカーで炊いたお米は少々べちゃっとしています。それと比較して右のメスティンで炊いたお米は形がしっかりとしていることがわかりますでしょうか?
写真のように、メスティンで米を炊くとうまみが凝縮されたような、米を一粒一粒楽しめる味わいになるんです。


どうして米がおいしくなるのか?明確な理由はわかりませんでしたが、メスティンが他のクッカーと大きく違う点は、蓋がしっかりと閉まって密閉されること。
なので、圧力がお鍋の中でかかっていると推測されます。
メスティンを買ってからというもの、我が家では家でもメスティンで米を炊いています。炊飯器よりおいしいんですもの。
本当においしいコメを炊けるので、キャンプに行かない人にもおすすめです。
メスティンのデメリット。シーズニングが面倒。
ここまでメスティンがどれほど素晴らしいか!をつらつら書いてきましたが、ここではデメリットを紹介していきたいと思います。
メスティンは買った後すぐに使うことができません。使う前に「バリ取り」「シーズニング」という2つの作業が必要です。
バリ取り
バリ取りとは、メスティンの淵を削って丸くする作業です。なぜ淵を削らなければいけないかというと、下の写真を見てください。


下がメスティン。上に写っているのが「ユニフレーム山クッカー角型3」です。比較すると鍋のフチがすごく鋭利なことがわかりますでしょうか?
このまま口をつけてスープを飲んだら、間違いなく舌を切ってケガをします。洗い物をしている時に手を切る恐れも。そのため、バリ取りという作業が必要になります。
ただ、この作業は最初に一回やればOKです。やり方も100均に売っている紙やすりセットで簡単にできるので10分くらいで終わります。
シーズニング


メスティンは「アルミ(無垢)」という素材で作られています。通常の日本製の鍋は「アルミ(アルマイト加工)」という傷や錆び対策がされていますが、そういったことがなされていません。
無垢なままのメスティンで煮炊きをすると、アルミが酸化して黒色変化したり、さびやすいく焦げやすい、そこで守ってくれる「被膜」を作る必要があります。
そのために、「米のとぎ汁」や「野菜くず」でメスティンを15分ほど煮込むシーズニングを行います。するとアルマイト加工に似た「被膜」ができ、メスティンをサビや傷から守ってくれます。


試しに、シーズニングやバリ取りをしないで使ってみましたが、結果的にどちらも「必要」だと痛感しました。詳しくはこちらの記事で↓
メスティンは本当に素晴らしいクッカーですが「買って、すぐに使いたい!」「シーズニングが面倒」という方にはあまりおススメできません。アルマイト加工された日本製のクッカーが良いです。
メスティンとメスティンラージ。それぞれ何人前の料理が作れる?
最後に、メスティンとメスティンラージ。それぞれ何人前の料理が作れるか書いていきます。
750mlは、iphone6より少し大きいサイズ。16.5×9.0×6.5cm、重量160gです。公式が言うにはお米が1.8合まで入るとのことですが、実際は1.5合までが限界です。
炊き込みご飯の場合は1合まで、という感じ。


ラージサイズの1350mlに、iphone6を乗せるとこんな感じ。20.7×13.5×7cmで重量:270gです。
公式では、お米を3.5合まで炊くことができると言っていますが、その容量で炊くとはちきれんばかりになるので2合までがおすすめです。


以下の表は、メスティンでよく作られるレシピが何人前入るか検証しました。
基本的に「750ml=1人用」「1350ml=2人以上用」というサイズ感ですが、鍋料理を作るときはラージが丁度良いです。
750ml | ラージ(1350ml) | |
炊き込みご飯 | 1合 | 2合 |
肉まん | 2つ | 2つ |
パスタ | 1人前 | 3人前 |
6Pチーズの燻製 | 4ピース | 8ピース |
鍋料理 | 不向き | 1人鍋 |
ちなみに私はメスティンとメスティンラージを2つ使いです。2つ重ねてスタッキングするとコンパクトになります。


2つのメスティンに調味料、スプーン、フォーク、スポンジなどを中に入れコンパクトに収納。


ちなみに、冬のソロキャンプでは「ラージで1人鍋をしつつ、750mlで米炊き」という使い方が多いです。〆に雑炊を作ったりして楽しんでおります。
いかがでしたでしょうか?
メスティンがあれば、キャンプ料理の幅が広がって、おいしーーい米を炊くことができます。すでにクッカーを持っていても、1つあるとキャンプの楽しさが変わるクッカー。
値段もお手頃で、本当におススメできるキャンプアイテムです!
ハンドルが赤いものもあります。
燻製、蒸し料理に使う長バット網はこちら!
ハンドルカバーもあると便利です。
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